2024/06/24 12:11



「純水」は、学校の授業やテレビなどで聞き馴染みはある言葉ですよね。

では、実際に純水が私たちの生活の中で役に立っていることはご存じでしょうか?

今回は、当店で取り扱っている純水器「Hydro Clean PRO」にも関わりの深い、「純水とは何か?」「純水器とは何か?」について、詳しく解説していきます。

純水とは何か?




純水とは、ミネラルや不純物がほとんど含まれていない、純度の高い水のことです。

純水の純度は不純物の量によって決まります。計測は導電率や蒸発残留量で行われることが多いです。

計測値として厳密な基準はありませんが、一般的に、導電率なら1.0~0.1μS/cm、蒸発残留量なら20ppm以下のものが純水と呼ばれています

なお、日本の平均的な水道水では、導電率は100~200μS/cm、蒸発残留量は30~150ppm程度です。

工業での純水の用途




純水はどのようなところで使用されているのでしょうか。

化学工業や機械工業では不純物を避ける必要があるため、機器の洗浄や化学実験などに用いられています。

電子回路などの精密機器も、不純物があると品質への影響が大きいため、純水が欠かせません(極めて純度の高い純水、超純水が用いられます)。

また、ボイラーなどで蒸気を扱う場合にも、水垢を防いだり伝熱効率を高めるために純水が用いられることが多いです。

このように、純水は工業用途として、様々な分野で欠かせない要素です。

身近な純水の用途




一方、家庭内ではどうでしょうか。

身近なところでも、実は純水を利用している場面がたくさんあります。

たとえば、不純物がないと水垢ができにくいことから、純水は洗車の仕上げにも利用されています。

洗車だけではなく、日常生活の中では主にコンタクトレンズの洗浄液や加湿器アクアリウムや観葉植物の水やりなどにも利用されています。

不純物の除去が大切な場面は、意外と身近な生活の中にも多いです。

純水のデメリット


不純物を取り除ける、水垢ができにくい、などメリットの多い純水ですが、逆にデメリットもあります。

純水は細菌の繁殖を抑える役割を持つ水道水中の残留塩素も除去しているため、長期保存には向きません

また、Hydro Clean PROは工業用品として販売されており、イオン交換樹脂による純水の製造には薬品が用いられますので、調理・飲用水には適していません。調理・飲用水へのご使用はお控えください。

なお、純水は電気抵抗が高くなる、導電率が低くなる、などの特徴があるため、工業用途ではその特徴が活用されています。

これらの特徴も忘れずに、安全に活用しましょう。

純水の製造方法




純水には、いくつかの製造方法があります。

〇蒸留
古くから行われていたのは、水を沸騰させることで不純物を除去する、蒸留による製造方法です。
しかし蒸留は、沸騰させるための多くのエネルギーが必要となったり、連続運転の難しさ、排水が必須であるなど、効率的ではありませんでした。

〇イオン交換樹脂
化学反応をさせることで不純物を除去する、イオン交換樹脂による製造方法です。
ただし、イオン以外の不純物を除去する能力は低いため、浮遊物質や有機物の除去はほとんどできません。
イオン交換樹脂による製造方法は、高機能純水器「Hydro Clean PRO」にも採用されています。

〇EDI(電気再生式イオン交換装置)
イオン交換樹脂の代わりに電流で不純物を除去する、EDI(電気再生式イオン交換装置)を用いた製造方法です。
こちらも同様に、イオン以外の不純物の除去には向いていません。

〇逆浸透膜
非常に細かいろ過膜で、イオンや塩類などの不純物を通さずに水だけを通す、逆浸透膜を用いた製造方法です。
微粒子や有機物も除去できる一方、一部のイオンは50%前後の除去率となるため、ほかの製造方法と組み合わせて利用されることが多いです。

〇活性炭
微粒子や有機物、残留塩素を吸着して除去する、活性炭による製造方法です。
ただ、イオンは殆ど除去できないため、イオン交換樹脂や逆浸透膜の前処理として利用されることが多いです。

〇フィルター
微粒子や有機物などをろ過する、フィルターによる製造方法です。
イオンなどはほとんど除去できないため、イオン交換樹脂や逆浸透膜の前処理として、または一般的な浄水器などに利用されています。

余談:さらに効率的に純水を生成するために




「Hydro Clean PRO」にも採用されているイオン交換樹脂による純水の製造方法は、水道水に含まれる浮遊物質や有機物、残留塩素などの影響を受けやすいです。

残留塩素濃度の高い地域の場合、純水採水量に大きな差が生まれるのはそのためです。

効率的に純水を生成するには、事前に水道水から浮遊物質や有機物、残留塩素などを取り除いておくことが重要です。

より効率的に、イオン交換樹脂を無駄に消耗させないようにするには、当店で取り扱い中の、水道メーターすぐに設置するセントラル型浄活水装置「サイエンスウォーターシステム」との併用がお勧めです。

浄水フィルターと5種の活性炭フィルターによって、事前に浮遊物質や有機物、残留塩素を低減できるので、「Hydro Clean PRO」のイオン交換樹脂の性能をさらに引き出すことができます。

また、サイエンスウォーターシステムは家中の水栓をまるごと浄活水化しますので、調理・飲用水としてのメリットも大きいです。

Hydro Clean PROとサイエンスウォーターシステム。役割に違いがあるこれらを使い分けたり組み合わせることで、より豊かな住環境を実現してください。

純水器とは何か?




純水器は、その名の通り、純水を生成するための装置です。

これまでは主に工業用途など業務用のものがほとんどでしたが、イオン交換樹脂による製造方法が浸透して、小型になったり安価で購入できるようになったことで、家庭用のものも広まっています。

現在では、工場や実験施設、研究所などで使用する大規模なものから、家庭でも気軽に利用できるコンパクトなものまで、様々な種類があります。

なお、表記が「純水機」となっている場合もありますが、「純水器」が一般的です。

純水器の選び方


ご家庭で使える純水器にも様々な種類があります。

使用目的やご予算、サイズによっては設置スペースによって選ぶものが変わってきます。

たとえば調理や飲用水など、キッチンでのみ使用する場合には、シンクの下に収納できる小型のタイプかどうかが重要ですし、調理・飲用水に適しているかどうかも、しっかり確認してから利用しましょう。

また、1箇所だけではなく様々なシーンで活用する場合には、持ち運びできるサイズや重さかどうかもチェックポイントになります。

ほかにも、コストパフォーマンスの良さも大きな要素になります。

イオン交換樹脂による純水器の場合、定期的に樹脂の交換が必要になります。そのため、イオン交換樹脂の性能に加えて、性能を無駄遣いしないしくみが純水器本体にあるかどうかも大切です。

当店で取り扱っている「Hydro Clean PRO」は、簡単に持ち運べるコンパクトさで、純水採水量を無駄にしない「純水・水道水切り替えバルブ」付きなので手間もコストも削減できる、初めてご購入する方にもおすすめの製品です。

純水器による生活の変化




実際に純水器を購入した場合、生活にどのような変化が出るのでしょうか。

利用シーンに合わせていくつか見ていきましょう。

〇自動車の洗車
水道水にはミネラル成分が含まれており、それによって、水滴が乾燥すると白く跡が残ります
純水を使用すると、自然乾燥でも水滴の跡が残りにくいため、面倒で時間のかかる仕上げ作業、拭き上げが不要になります。
拭き上げ(15分~20分程度)の分だけ、労力と時間、水道代などの節約になります。

アクアリウム
純水は、水道水では育成できない魚や植物などにも活用できます。
pH(イオン濃度)の調整や不純物の除去が必要な種類の育成にも活用できますし、コケの発生源となる物質も除去できるため、コケ対策としても有効です。
これまで飼育が難しかった種類の育成も可能になりますし、水槽のお手入れの手間も低減できます。

ほかにも、観葉植物の水やりや加湿器、精密機器の洗浄など、様々な用途でご活用いただけます。

純水器のデメリットと解決策


様々な側面から純水器のメリットをご紹介してきましたが、一方でデメリットもあります。
ここからは、デメリットとその解決策を見ていきましょう。

性能が不足している場合がある
家庭用の純水器にも様々な種類があります。
簡易的なものだと、ほとんど水質が変化しないものもあるため注意が必要です。
Hydro Clean PROには、イオン濃度測定用の「ポータブルTDSメーター」が付属しています
水道水と比較することで、水質の変化を数値で確認できるので安心です。
また、定期的にイオン濃度を測定していただくことで、イオン交換樹脂の交換時期もわかります。

ランニングコストが高い場合がある
純水生成能力の高い純水器はどうしても高価格になりやすいです。
コスト面を考えると、純水器の利用シーンの中でも特に、純水を使用するタイミングが課題になります。
たとえば、洗車では仕上げの洗い流し時に純水を使用しますが、カーシャンプーなどにも使用するのはもったいないですよね。
かと言って、水道水に切り替えるには都度都度ホースのつなぎ替えが必要になりますし、その手間を惜しむとランニングコストが倍増してしまいます。
洗車で純水を使用するメリットが「面倒な拭き上げの手間をなくす」ことなのに、つなぎ替えに手間が増えるのは本末転倒です。
純水器のご購入の際には、普段使いの中の手間が大きな要素になります。
コストパフォーマンスを良くするためにも、余計な労力のかからない製品を選びましょう。
なお、Hydro Clean PROなら「純水・水道水切り替えバルブ付き」ですので、ホースをつなぎ替える必要もなく簡単に切り替えることができます。

設置場所に困りやすい
純水器の中には非常に大きなサイズのものもあります。
主な用途にもよりますが、基本的には、様々な場面で使用できるように持ち運べるサイズの純水器をおすすめします。
Hydro Clean PROは本体サイズが約23×55cm、本体重量が約8kgと、持ち運びしやすいサイズになっています。
性能の良さを重視するあまり、持ち運べないどころか大きすぎて設置できない事態にならないよう、事前にサイズ感についても確認しておきましょう。

イオン交換樹脂の交換が手間と感じる方も
純水の製造方法でも触れていますが、純水器の多くはイオン交換樹脂が使われています。
イオン交換樹脂は消耗品ですので、定期的に交換が必要になります。
交換には、純水器の本体を逆さまにして中の樹脂を取り出すなど、多少の労力がかかります。
また、樹脂は非常に細かい粒状の素材なので、取り出し方や処理の仕方に困る方もいらっしゃるようです。
当店TaKaraでは、Hydro Clean PROをご購入のお客様に、ご購入限定特典として「詰め替え用ミニシャベル」と「廃棄用土嚢袋」をプレゼントしています。
本体内部を水ですすぎながら土嚢袋に流すことで、水分は外に逃がして樹脂だけ土嚢袋に溜めておくことができます。
取り出した後は、良く乾かしてから、お住まいの地域の分別ルールにしたがって廃棄しましょう。

まとめ


純水器は、毎日をより快適に、そして健康的に過ごすための強い味方です。

また、様々なメリットや活用方法がある一方で、気を付けた方が良い部分もあります。

Hydro Clean PROは、性能・コストパフォーマンス・サイズ感など、様々なポイントからどなたにもおすすめできる製品です。

一方で、使用用途が特定のものに決まっている場合は、そのために特化した製品の方がメリットが大きい場合もあります。

この記事を参考に、あなたにぴったりの純水器を見つけて、より豊かな生活を手に入れてください。