2024/10/24 15:51
純水・水道水の切替バルブ付き高機能純水器「Hydro Clean PRO」は、洗車や精密機器の洗浄、アクアリウムなど、ご家庭でも業務用途でも様々な場面で活用されています。
ただ、高品質で便利な純水器でもメリットばかりではなく、コストは考えなくてはなりませんよね。
そこで今回は、特に業務用途など、高頻度でHydro Clean PROを活用される方向けに、節約にもつながるイオン交換樹脂の効率的な使用方法「2台連結」について解説していきます!
イオン交換樹脂
Hydro Clean PROをはじめ、ミネラル成分や不純物などを吸着させる「イオン交換樹脂」による純水器は、定期的にイオン交換樹脂の交換が必要になります。
Hydro Clean PROの場合、最大の特徴でもある切替バルブのおかげで、純水にする必要のないタイミングでは水道水をそのまま使用することで、従来型の純水器と比較してイオン交換樹脂の消費を抑えることができます。
およそ3800L、洗車約190回分(イオンバランス(ph値)が30~50ppmの水道水で、すすぎにのみ毎回20L使用した場合)の大容量ですので、それだけでも従来品と比べてコストパフォーマンスが高いです。
それでも、実はさらにコストを削減して節約につなげる方法があるんです。
イオン濃度(ppm)
一般的に、イオン濃度20ppm以下の水が純水とされています。ちなみに日本の水道水の平均値はおよそ100ppmです。
この水道水を純水器によって0ppmにしているのですが、イオン交換樹脂の性能は徐々に低下していきます。
TDSメーター(イオン濃度を測定する機器)の表示が1ppmや2ppmになったら、イオン交換樹脂の交換時期です。
洗車時に水垢を残したくない、精密機器の洗浄などで不純物をしっかり取り除いた純水を使用したいなどの用途のためには、0ppmと数ppmは大きな差になります。
しかしこれは、イオン交換樹脂に「100ppmの水道水を数ppmにする性能」がまだある状態で交換することになるため、ロスが発生しているとも言えます。
イオン交換樹脂のロスをなくす「2台連結」
上の図解にあるように、純水器本体1台のみの場合にはどうしてもイオン交換樹脂のロスが発生してしまいます。
2台の純水器を直列に接続すると、1台目の「75ppmの水道水を数ppmにする性能」を活かすことで、2台目では「わずか数ppmの水を0ppmにする」だけになります。
このように、2台を直列に接続して使用することで、水道水をそのまま純水にするよりもイオン交換樹脂の消費をさらに抑えることができます。
使用し続けて、1台目通過後の水のイオン濃度が水道水と同じ値(上の図解の場合は123ppm)になったら、1台目のイオン交換樹脂の性能を最後までしっかり使い切ったことになります。
もちろんその際、2台目通過後の水はイオン濃度0ppmのままです。
1台目のイオン交換樹脂を使い切ったら、今度は2台目を手前にして、また新しいイオン交換樹脂を充填した本体を2台目側に接続します。
このループを繰り返すことで、「100ppmの水道水を数ppmにする性能」を残したままイオン交換樹脂を廃棄することがなくなり、交換の頻度をより低減することができます。
2台連結をすることで、イオン交換樹脂の性能をおよそ1.5倍以上も維持できます。
2台連結のデメリット1:初期費用として本体の購入費用が2倍になる
節約につながる、イオン交換樹脂のロスがなくなる、という意味ではとてもおすすめですが、デメリットについてもここで紹介します。
当然と言えば当然ですが、本体価格は変わらないので、2台連結をするためには単純に2倍の費用が掛かります。
とは言え、本体は基本的に買い替え不要ですので、長期間、高頻度で活用するほど1回あたりのコストは低くなります。
たとえば、業務用途で5年間毎日2台洗車をし続けた場合、およそ3650回(365日 × 5年 × 2回/日)も洗車をすることになります。
実際にコストを計算してみましょう。(※価格はすべて税込表記です)
洗車1回あたりの本体にかかるコストは、
1台使用の場合 29800円 ÷ 3650回 = 約8.1円/回
2台使用の場合 59600円 ÷ 3650回 = 約16.3円/回
イオン交換樹脂は、30~50ppmの水道水ですすぎにのみ毎回20L使用した場合、1台使用では約190回使用できます。2台使用の場合にはロスをなくすことで1.5倍以上も性能を維持できるため、単純計算では190 × 1.5で約285回以上使用可能になります。
この使用可能回数で洗車1回あたりのイオン交換樹脂のコストを計算すると、
1台使用の場合 11800円 ÷ 190回 = 約62円/回
2台使用の場合 11800円 ÷ 285回 = 約41円/回
本体の購入費用とイオン交換樹脂の費用を合計すると、洗車1回あたりのコストは、
1台使用の場合 本体約8.1円/回 + 樹脂約62円/回 = 合計約70.1円/回
2台使用の場合 本体約16.3円/回 + 樹脂約41円/回 = 合計約57.3円/回
このように、長期間、高頻度では2台使用の方が経済的になります。
また、お住まいの地域の水道水のイオン濃度が高い場合には、イオン交換樹脂の交換頻度も高くなるため、2台使用とのコストの差はさらに大きくなります。
すでに現在1台使用されている方でも、早めに2台使用に切り替えることで長期的なコストを抑えることができます。
洗車は2週間に1度など、使用頻度が高くない場合は本体代を上回るほどのメリットはありませんが、業務用途などで使用頻度が高い場合には2台連結をおすすめします。
初期費用だけにとらわれることなく、より経済的な使い方をしていきたいですね。
2台連結のデメリット2:水道水と純水を切り替えるために、バルブを2台とも操作する必要がある
Hydro Clean PROは、純水・水道水切替バルブによって必要な時だけ簡単に純水を使用できることが最大の特徴です。
2台連結をした場合、この切替操作が2台分必要になります。
ほんのわずかな手間ではありますが、1台使用と比べると切替操作が面倒に感じるかもしれません。
なお、実際に2台連結をしてご利用いただいている方からいただいたご意見の中には、切替操作の手間についてのご指摘はありませんでした。
従来品のようにホースをつなぎ直す手間はありませんし、バルブをひねるわずかな操作ですので、デメリットとは言えないかもしれませんね。
まとめ
Hydro Clean PROの2台連結によって、イオン交換樹脂のロスをなくして経済的に使用する方法をご紹介しました。
純水器の利用頻度が少ない方や、まずは短期的に純水器を試してみたい方は、もちろん1台でご使用いただけます。
業務用途などで使用頻度が高い方は、すでに1台ご使用されている場合にもおすすめですので、ぜひ2台目の導入をご検討ください!
Hydro Clean PROやイオン交換樹脂の詳細については、以下リンクより各商品ページをご確認ください。